魅力的な精神科の仕事

患者さんと向き合える

精神科は処置が少ないので、患者さんとじっくり向き合うことができます。一般科は処置が多いのでどうしても時間に追われてしまいます。精神科は逆に処置が少なく、その分患者さんとの会話や傾聴が重視されます。それによって患者さんの状態が良い方向に向かうかどうかが決まってくるので非常に重要です。責任の重い仕事のように思えますが、相手に興味を持ってきちんと向き合いながら接していけばいいのです。精神科看護を取り扱った書籍などには、「こういったケースはこのように対応する」といったことが書かれていますが、実際には精神科看護において明確な正解はありません。だからこそ自分なりに適切な看護とはなにかを考えて実行する力が必要となるのですが、その結果、患者さんの状態が回復したときには非常に大きなやりがいを得ることができます。自分の提供する看護が患者さんに対して良い影響を与えているのがはっきりと目に見えるのは、精神科ならではの魅力です。
また、どうすればもっと良くなるかを考えること自体が看護師としてのやりがいにつながります。精神科に来る患者さんは一般科の患者さんよりも不安定な精神状態です。複雑な心理状態に置かれている患者さんに対して適切な対応を探す精神科の仕事は、探求心の強い看護師にとって非常に楽しく感じるでしょう。

プライベートの充実

残業が少ない点も見逃せません。残業がなくプライベートに十分な時間が割けるため、ワークライフバランスを保つことができます。特に子どもがいる人にはメリットが大きいでしょう。実際、精神科には主婦の方が多く働いており、仕事と子育ての両立を実現しています。急に子どもの体調が悪くなり休みを取らなくてはならないときにも、同じように子育てをしている同僚が多いので理解を得やすいです。

薬に詳しくなる

精神科で働くと様々な薬剤の知識を得ることができます。精神科には手術がなく、薬による治療が行われます。そのため、どのような薬があり、どのような効果があり、どのような副作用があるのかといった知識が身につきます。特に副作用に関する知識は重要です。便秘や悪性症候群など様々な副作用があり、これらの症状の中に実は病気が潜んでいたというケースもあります。これらの知識やそれに対する対処法などは、なかなか他の科では得ることができません。